まだまだ暑い日が続きますが、東大友内科では10月1日の新クリニック開院に向けて引っ越しをしながら診療を続けています。新クリニックではさっそくインフルエンザのワクチン接種を開始します。今回はインフルエンザワクチンについて説明します。
インフルエンザはこれからの時期から流行を迎えるウイルス感染症です。症状は咳や鼻水といった風邪に似た症状が見られますが、倦怠感や筋肉痛、38℃以上の発熱が出るなど、全身に症状が現れることが多く重症化する事もあります。国立感染症研究所も「一般のかぜ症候群」とは分けて考えるべき「重くなりやすい疾患」であると警告しています。また有効な予防接種法(ワクチン)がある感染症です。
インフルエンザワクチンの効果は①発症予防効果と②重症化・死亡率を下げることです。
まず①ワクチンの発症予防効果についてですが、ワクチンを打った人のうち、発病予防効果は60%前後といわれています。患者様からは「ワクチンを打っても感染はするんですよね?」と質問を頂きますが、一定の効果が期待されます。②また私たちが重要視しているのは高齢患者様への効果です。高齢者でワクチンを接種した時と接種していない時を比較すると、入院する率を約1/2~1/3にまで下げることができ、死亡率は1/5まで下がったと報告されています。
ワクチンを打つ効果的なタイミングですが、インフルエンザの予防接種の効果発現に最短で2~3週ほどかかり、効果は5か月間ほど続くとされています。例年の流行が1月から2月ですので「10月から12月中旬」が予防接種に最適の時期と考えます。
是非、基礎疾患のある方や、ご家族にご病気を抱えた方がいらっしゃる方は、予防接種をお受けください。
当院では10月1日から予防接種の一般予約を開始します。かかりつけの患者様は受診時にご相談ください。
https://www.who.int/en/news-room/fact-sheets/detail/influenza-(seasonal)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html