本日は大型の台風が接近し大変な天候になりました。天候の影響も一因となり、クリニックへ体調不良で来院される患者様が多数いらっしゃいました。
最近では「気象病」という病気がニュースでも特集されています。気象病では気圧や寒暖差、湿度などの気象条件が変化することによって、心身ともにさまざまな不調が出ることが知られています。
気象病の患者様は自律神経の乱れや、内耳の調整機能が低下し、体調不調が生じると考えられますが、人により症状が異なります。例えば大きな低気圧(台風など)が近づいてくる際は、気圧の影響で血管が拡張し低血圧症状に悩まされる患者様もいらっしゃいますし、逆に台風という不安や不快感が交感神経を緊張させて血圧が上がってしまう方もいます。その他、喘息発作やめまいなど日常生活に大きく影響する病気も気圧によって増悪する場合があります。台風シーズンには発作薬を置き薬として準備しておくことをお勧めします。
また、気象病をはじめ、自律神経障害の調整には漢方もしっかり効果を発揮します。漢方の診察は西洋医学とは異なる診察方法や問診が必要です。また、同じ症状でも少しの違いで選択する方剤が異なります。一緒に身体にあった方剤を見つけて気象病や自律神経障害を乗り切りましょう。
原因がわかれば対処法もあるため、お困りの患者様はいつでもご相談下さい。
参考文献
Inoue S, et al: Chronic Pain in the Japanese Community–Prevalence, Characteristics and Impact on Quality of Life. PLos One. 2015;10(6):e0129262.
Hirohisa O, et al :Examination of fluctuations in atmospheric pressure related to migraine , Springerplus . 2015 Dec 18;4:790.