2025.11.16

尿酸値と動脈硬化 痛風だけじゃない尿酸の怖さ!!

10月中旬以降、急激な寒さで換気不足や乾燥によりインフルエンザが流行しつつあります。マスク着用など自己予防にはご注意ください(クリニック受診の際は自己防衛のためマスク着用をお願いします。忘れられた方は受付でお相談下さい)。

さて、最近は秋の健診異常で多くの方が来院されています、その中で尿酸値が高い方を多くみかけます。特に秋〜冬は尿酸値が高くなる危険がいっぱいです。秋〜冬の味覚は尿酸値を上げる食材が多く、食事会が増えアルコール摂取量が増えてしまいます。運動量が減り体重も増える傾向があります。寒くなりトイレの回数が増えるのを危惧して飲水を減らす方も多いです。以上のように様々な原因で尿酸値は上がりますが、高尿酸血症は痛風発作だけでなく心筋梗塞や狭心症などにも関連がある事が分かってきました。また心臓病のみでなく腎臓病にも悪影響を及ぼすことが以前から指摘されており、尿酸値は痛風発作を経験されたことがない方も長期的に正常な数値に留めておく必要があります。まずはセルフメディケーションとして日々の生活で行動変容が大切です(プリン体を含む食品の摂取量を減らす、アルコール摂取量を控える、適度な運動で体重増加を予防する、脱水に注意するなど)。それでも尿酸値が高値となってしまう方は内服加療を開始しましょう。ご心配な方は是非、健診結果を持参してご相談ください。

以前は“ぜいたく病“と言われた痛風は、現代では”生活習慣病”に姿を変え、人生100年時代を目指すためには積極的な治療が必要です。

東大友内科では心臓リハビリなどで運動面でのアドバイス、栄養指導で食事面でのアドバイスなど、内服加療だけでなく多方面からワンチームで生活習慣病に立ち向かっています!

東京で昔からお世話になっているお店で、久しぶりに“マトンの塩ゆで”をいただきました。油の甘みと最高のゆで加減で柔らかく、懐かしく幸せ噛みしめる時間をすごせました。

”マトン”はプリン体も少なく尿酸値も上げにくい食材です。また、カルニチンを豊富に含み、こむら返り予防や脂肪燃焼効果などさまざまなプラス効果をもたらしてくれます。サルコペニア予防に愛知でもマトンを是非、食習慣 に加えればと感じました。

 

参考資料;Nidorf SM, et al. J Clin Lipidol 2020; 14: 619-30

Fujihashi T, et al.:ESC Heart Fail 2021 ; 8 : 1027-38

 

ついつい食べ過ぎてしまう“マトンの塩ゆで”

偶然会った名古屋の大先輩にいただいたモンゴルウォッカとBAOさん。

戻る